船橋市のピアノ教室 Music Room ~ Pi Pi ~ の寺田です。
私は自宅とヤマハ音楽教室で指導をさせていただいています。
先日はグレードの試験官として、あるセンターでたくさんのお子様の演奏を聴く機会がありました。
ヤマハのグレードの試験官はいつものレッスン会場ではなく、もちろん自分の生徒さんではない初対面のお子さんの判定を二人の試験官で進めていきます。
「今日はどんな演奏が聴けるかな」
「なるべく緊張しないで受験できるようにしていきたいな」
等々 いつも考えながら試験会場へ向かいます。
試験内容は
・自由曲 (各グレードに見合った演奏)
・初見 (初めて見る楽譜の演奏)
・伴奏付け、変奏 (メロディに即興で伴奏を付けたり変奏をしたりします)
・聴奏 (試験官が弾くメロディや和音、両手奏を聴くだけで演奏する)
です。
受験する生徒さんは初めて会う知らない試験官の前で準備してきた力を発揮しなければなりません。
これは大変なことです!
自由曲以外はどんな問題が出るのか当日にならないとわかりません。
だから、どんな問題(調・拍子・伴奏の付け方)でも対応できるような準備をして試験に臨みます。
グレードを目指した準備は、受験日に向かって、幅広く音楽にアプローチします。
だから『楽譜を見て弾くこと』だけでは受験できません。
先日のグレード試験では、特に一人の女の子(小学校低学年)が印象に残っています。
「よろしくおねがいします」
と小さめの声で緊張しながら入ってきました。
笑顔の中に緊張が読み取れて、椅子の高さを調節しながら声掛けをして、
リラックスと心の準備をしてもらいました(*^^*)
初めは自由曲!
すぐに弾き始めることが多いですがその女の子は違いました。
音を出す前に5~6秒ほど間がありました。
何をしていたのか⁈
曲を自分の中に曲をよみがえさせるように、ピアノに向かって気持ちを集中させていました。
そして、体を少し揺らしながら、テンポ・拍子をつかんでから演奏を始めました。
この楽譜に書かれていない部分の準備!なかなかできない事です。
出だしの音から最後の音が終わるまで 技術的にも表現力も素晴らしかったです。
曲の盛り上がりも、抑えた部分も、緩んだところがなく、
演奏する姿!気迫!音楽!に圧倒されるようでした。
初見・伴奏付け・即興・聴奏、、どれもよくできていました。
驚くのは自由曲以外でも、
曲の中の一つ一つの音を役割に応じた弾き方で演奏し、表現しているところでした。
講評の時、
「いろんなきょくで、ひきかたがちがうのがおもしろい!」
と曲の特徴にあった表現に楽しさを感じていることが伝わってきました。
「ありがとうございました。」
と、はじめと同じ小さな声で退出しました。
そして、ドアの外で待っていたママの顔を見ると
ニッコリ駆け寄って嬉しそうな緊張のない笑顔♡を見せてくれました。
「がんばったね。良かったね」
と心の中で言いながらドアを閉めます。
楽器店の一つの部屋で行われたグレード試験ですが、受験された生徒さんたちにとっては大きな挑戦の場であったと思います。当日も、練習期間も会得するものがたくさんあったでしょう。
頑張りましたね。
多様化する社会の中で、音楽の楽しみ方もどんどん広がっています。
どんな音楽、演奏方法、ジャンル、楽器であっても、真剣に取り組むことが楽しくなると、力はどんどん付いていきます。そんなレッスンを今後もしていきたいと思いながら帰途につきました。
教室方針;①レッスンを心の底から楽しんでもらう
pipiっ子たち~~ 一緒にがんばろうね♫
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