船橋市のピアノ教室 Music Room ~ Pi Pi ~ の寺田です。

随分前ですが、Tちゃんというとても可愛らしい女の子がMusic Room ~ Pi Pi ~に通ってくれていました。
初めて来てくれたのは4歳の時です。
とても恥ずかしがり屋さんで、私が何か質問するとニコニコと首を振って答えるくらいでした。

お母様は小さな妹さんがいらしたので、初めから送り迎えだけで、レッスン室にはいらっしゃいませんでした。
小さな声でおしゃべりしたり、一緒に歌ったりして少しだけ打ち解けて、1回目は終わったと思います。

2回目はピアノの椅子に座って私をニコニコと見てほとんどしゃべりません。
なんとか、家で弾いて来られるようにレッスンをしなくては、、、と、歌をうたって音名に慣れてもらって、「ド」の場所を見つける遊びをしたり、、、

3回目以降もピアノの椅子に座って私をニコニコと見てくれるのですが、なかなか家庭練習に結びつくレッスンができませんでした。

ワークの中の音符を見ながら、

私「Tちゃーん、この中にはドがたくさんあるよ。どれだか覚えてる?」

Tちゃん「 ……?」 ニコニコ(^-^;

私「じゃあ ひとつ教えてあげるね。この小さなおヒゲみたいな横棒がついているのがドだよ。
思い出したかな?」

Tちゃん「 ……??」 ニコニコ(^-^;

私「あと3個あるよ どーれだ?」

Tちゃん「 ……???」 ニコニコ(^-^;

 

2ヶ月くらいして

私「Tちゃん、これがドだったよね。 ひとつ上のこれがレだよ。じゃあ これはドかな レかな どーっちだ?」

少し考えて、

Tちゃん「 …… ファ?」

 

家や幼稚園で楽しんでいる音楽と、楽譜が結びつかなかったのでしょう。
でも、小さな声で歌う歌は、リズムに乗って拍子を感じながらノリ良く楽しそうにうたってくれました。リズムたたきも好きで、難しいリズムの方が楽しそうにたたいていました。
お母様は「毎週ピアノをとても楽しみにしています」とおっしゃってくださいました。

さあ どうしたらよいのか、、

楽譜を見てどんどん弾けるようになるという事は、本来見えないはずの音楽に具体的に近づくことが出来るので、とても効率的です。宿題も出しやすいです。
でも、楽譜が読めないミュージシャンがたくさんいるように、楽譜が読めなくても、むしろ楽譜にとらわれずに音楽を楽しむ人はたくさんいます。

Tちゃんの、際立った良いところ、

・音楽が好き!
・歌も上手!ノリもいい!
・リズムのつかみが良い
・聴音もどんどん伸びそう

がつぶれてはいけません。
曲へのアプローチの仕方を変えたり、普段は余り使わないテキストをTちゃんのために用意したり、レベルに合わせて編曲をしたりして、私も焦らずにレッスンしていくことにしました。

生徒さんに合わせてテキストを選んだり、指導を変えたりできるところは個人レッスンだからこそ出来る事です。

テキストの進みはやはりゆっくりとなりました。が、Tちゃんは毎週休まずにレッスンに来てくれました。
お母様はTちゃんの成長を本当に暖かく見守っていらっしゃいました。
楽譜を見てどんどんピアノを弾くお友達を見ても、自分の娘と比較することもなく、Tちゃんの成長だけを楽しんでいらっしゃいました。 子供をそのまま受け入れる…その気持ち、、を同じ親として学ばせていただいたと同時に、指導者としてはもっと良い刺激をTちゃんに送り続けたいと思いました。
教室方針;② 生徒さんの背景にある日常を受け止める

Tちゃんは、子供向けに作られた様々な曲を楽しそうに弾いていき、小学校の3年生くらいから楽譜も少しずつ読めるようになりました。
中学校に入るとショパンのワルツなども、表情豊かに演奏してくれるようになりました。
そして、、、、今は優しいママになっているそうです(^^)v

生徒さんみんなが同じテキスト、同じ進度、同じ上達であることはありません。
伸び方が加速しているとき、また逆に、停滞しているとき、、生徒さんにどんな曲を弾いてもらったら良いか考えて、生徒さんと相談しながら進める事もとても楽しいです。
その会話の言葉からその生徒さんの表現が始まっているからです。

大切なのは、ピアノにしっかりと気持ちが向いていること!
ピアノで表現することが楽しいと感じてくれる生徒さんが増えれば、私も嬉しいです。
教室方針;① レッスンで心の底から楽しんでもらう

~ Pi Pi ~っ子のみんな! 次のレッスンも待ってるね。

Music Room ~ Pi Pi ~ では無料体験レッスンを実施しております!
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