ピアノを習い始める時、楽器について心配なさる方は多いと思います。

場所、重量、価格、近所への気遣い、楽しめるレベルで十分、、、いろいろな条件、考えもあると思います。

楽器の選択が五感の中の「触感」を通して、音楽力が付いていくと考えると、アコースティックのピアノが望ましいです。

難しければ、電子ピアノ(多機能な物よりもピアノのタッチになるべく近い物、もちろん88鍵有るもの)となると思います。

子供の五感の発達は目には見えませんが、本当に目覚ましいものが有ります。
たくさんの経験をさせ感覚を刺激する事が脳を刺激することはよく言われます。

指の先でいろいろな物をタッチしてみてください。
机、ビニール袋、タオル、布、石、、、感触が違いますよね。
その違いを子供は大人よりずっと敏感に感じ取ります。

レッスンでピアノを弾く時間よりも、家で長い時間練習する時、どの楽器で指先から触感を刺激し、聴覚に訴えて行くかは大きいように思います。

紙鍵盤で練習したT君

極端な例です。
ピアノを始めたT君。

お母さんは続くかどうかわからないからと言って、凹凸の無い紙鍵盤で家で練習させたのです。
音も出ません。

レッスンに来るとT君は鍵盤を下げる事をしません。
触っているだけです。
家で紙の上を触っているだけだからです。

音の出し方を経験して帰っても次の週はまた触るだけ。
それだけ家での練習楽器は子供に影響するのでしょう。

電子ピアノで練習したMちゃん

電子ピアノを買ってもらったピアノが大好きなМちゃん。

気持ちを集中させてピアノを弾く姿は感動ものです。
本当によく練習してくるんです。

ある日「うちのピアノはこのピアノと違って弾きにくい」と言いました。

表現したい音が出ない事が、「弾きにくい」という言葉になっていました。

ピアノは鍵盤ひとつひとつが打楽器とも考えられます。

どのくらいの強さ、スピード、重さ、ため、で打鍵し、脱力し、離鍵するとどんな音が出てくるのか、どう表現できるのか――

子供ながらに、探りながら自宅での練習は積み重ねられます。
その結果 “家の楽器でいい音がする打鍵の仕方” が身についていくようです。

目には見えない、研ぎ澄まされた子供たちの感覚をどの楽器で日々刺激していくかは大きな選択となります。